『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』を読んでみた

教育
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以前から気になっていたのですが、久々に Kindle Unlimited が3ヶ月無料で利用できるようになったので、色々探していたら読むことができました。

18歳の息子に向けて書かれているのですが、子どもでも読めるような内容で、人生の大半を費やす仕事やお金の話が中心ですが、「モテ」や「酒の飲み方」など息子へ伝えておきたい面白いことも書かれていて、とても読みやすい本でした。

『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』の目次

  • 第1章 働き方・稼ぎ方
  • 第2章 お金の増やし方と資本主義経済の仕組み
  • 第3章 もう少し話しておきたいこと
  • 終章 小さな幸福論
  • 付記 大人になった息子へ ー 息子への手紙全文

『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』の気になったところ

p.12 「昭和生まれの働き方常識」は〝割が悪い〟

古い働き方常識に従うと、大いに不自由な職業人生を送り、小さな確率で成功するものの、成功しても大金持ちにはなれない。つまらない。割が悪いからやめておけ。

昭和生まれの僕としては気になる部分だったのですが、いわゆる「終身雇用」の時代に言われていた安定した生活という感じですね。

経済評論家さんなので、古い働き方だと成功したとしても「金持ち」になる程度で、「金持ち」にはなれない!という表現が面白い。

ちなみに、本書で言われている「古い働き方」は、以下のように書かれていました。

「安定した職を得て、出世して、労働を高くかつ長く売る」というのがその要約だ。典型的な良い就職先は、大企業であり、国家公務員だった。医師や弁護士のような時間単価が高くて「食いっぱぐれがない」職業もいい仕事だとされた。

一般的には「お金持ち」と言われている、医師や弁護士にしても「自分の時間を売ってお金を得る」時間売りのビジネス・モデルには違いないですよね。

僕が投資を始めた頃からは、投資に関する本をよく読んでいるので「お金に働かせる」という考え方をちゃんと理解してから、早くからこの考え方を持っていないとダメだと思うようになったので、我が家の子どもたちには結構早くから金融教育をはじめることにしました。

p.16 これからの時代に効率良く資産を作るためには、株式と上手く関わることが必要だ

自分で投資を始めてから、やっぱり株式投資を上手に利用する知識と経験は必要だなと感じでします。

たとえ給料が良くなっても、年々上がっていく社会保険料や税金等に相殺されてしまって、手取りが増えている感じがいまいちない状況がこれからも続いていくのじゃないかと思っています。

投資を始めるまでは、銀行に預けたままにしていたのですが、ず〜〜っと低金利が続いていたので利息がついても数円だったこともあり、ただの貯金箱になっていました。

株式投資を始めたら、5万円の株でも数百円の配当があったり、コロナ後の株価上昇で5万円の株式が倍以上になることもあったので、「株式とうまく関わること」は本当に大事だなと思います。

 

p.32 1)株式性の報酬と上手く関わること、(2)適度なリスクを取ること、(3)他人と同じにならないように工夫すること、が肝心だ。

働き方も、育児も、国もどんどん変わっていくので、昭和の時代感覚のままではだめですね。

p.41「長期投資」は売り買いせずにじっと持つ

プロでさえいつがいいタイミングなのかは判断できないから、やっぱり『運用の三原則は「長期」「分散」「低コスト」』ということでした。

この項の最後に以下が書かれていたのですが、「信じてはいけない」っていうのがいいですね!

各種の投資・運用のプロや金融界は、経済や相場を分析してコメントを出し続けているが、これは仕事の都合上そうしているだけだ。運用の役には立たない。父もコメントすることがあるが、信じてはいけない。

p.44 しかし、人生でよくあるように、「目指す」ことと、「できる」こととは別だ。

「アクティブファンドはほぼすべてだめ」という話の中ですが、投資だけじゃなく仕事でも普段の生活でも一緒なのかなと。

p.52 リスクを取りたくない労働者が安い賃金で我慢する

安定( =リスクを取らないこと)と引き換えに、そこそこの賃金で満足する。合意の上の契約だ。彼らこそが、世界の養分であり経済の利益の源なのだ。

このあとに

世の中は、リスクを取りたくない人が、リスクをとってもいいと思う人に利益を提供するようにできている。

と続くのですが、これが資本主義ですよね。

投資を始めるまでは「会社で働いて・給料をもらうっていう」のが、誰もがする普通の生活で、「極稀に勉強や仕事が誰よりもできるような人だけが社長になるもの」というような考え方をしてしまっていたのですが、いろいろな本を読んだりしているうちに、会社を自分で経営しなくても、投資家として収入を得ることができて、大金持ちになる可能性もあることがわかりました。

知っているか、知らないか、の差だと思うのですが、金融や投資を知らなければ、ただ生活をしているだけで一生が終わってしまった気がします。

p.65 人間関係とお金の問題を完全に切り離せ

これに関しては、僕の親からも言われたことがあり、記憶には残っています。

「金の切れ目が縁の切れ目」というのが有名ですが、以下のようにちゃんと割り切れることは必要です。

「悪いけれども、ポリシーとして、友情とお金は一切絡めないことにしている」という言葉を用意しておこう。

p.78 「頭のいい奴」、「面白い奴」、「本当にいい奴」、と付き合う

いい大学に行くほうがいい理由はこれだなと思いました。

付き合うと好影響をもたらす「頭のいい奴」、センスが良くてチャンスを引っ張ってくる「面白い奴」、真に心を許せる「本当にいい奴」、と積極的に付き合おう。そのためには、自分が 3種類のどれかの人間になる必要がある。

付き合う人間関係で、出来ることや出会う事が変わると思います。が、僕は全然できてないですねぇ。。。

『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』を読んだ感想

書かれていることは、すごくシンプルでわかりやすいので、子どもでも読むことが簡単そうです。

残念ながら著者の山崎さんは、2024年1月に亡くなられたのですが、父が息子に宛てた手紙をベースにしているので、率直に色々書かれているし、金融教育や投資を始めようとしている人にとっても、とても勉強になる著書だと感じ、手元に置いておきたい本の1冊になりました。

この記事の本『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』

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