2023年12月7日に、様々なニュースサイトで「政府が、3人以上の子どもがいる多子世帯を対象に、令和7年(2025年)から子どもの大学授業料などを無償化する方針を固めた。」と報道されました。
以前から少子化対策として、「子ども手当」や「医療費無償化」、「保育園の無償化」など、少しずつ子育てにかかる「お金」がかからなくなってきていたので、いずれ子どもの医療費や教育費もすべてフィンランドのように無償化されていくだろうなと思っていたら、思っていたよりも早く大学授業料などを無償化がやってきました。
ただ数日経ったら、所得制限はないものの、扶養する子どもが3人以上いる世帯の子が対象のようで、子どもが3人いても、第1子が卒業後に扶養を外れると、扶養する子どもが2人となるため、第2子と第3子は対象外になるということのようです。。
我が家はすでに3人子どもがいるのですが、一番お金がかかる大学の授業料が無償化されるのであれば、お金の使い方がだいぶ変わると思ったのですが、、、最初のインパクトだけで、結局はプラスマイナスゼロに近い政策になるんじゃないかと思ってきました。。
3人以上児童のいる世帯率
色々ニュースを見ていたら、厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」という調査の中で、「児童のいる世帯の状況」というデータがありました。
データで見たらちょっとびっくりしたのですが、児童のいる世帯は 18.3% まで減っていて、そのうち3人以上児童がいる世帯は 2.3% だけだそうです。
我が家の周りには、子どもが3人いる家庭が結構いるのですが、データでみるとかなり少ない少数派なんだなぁ〜と。。
「無償化」となる対象と金額
多子世帯が「無償化」になるのは、大学の場合、授業料免除の上限が、国公立が標準額となる約54万円、私立は約70万円。
入学金の上限は、国公立大が標準額の約28万円、私立大が平均的な入学金の額である約26万円となるそうです。(参照:多子世帯の大学無償化、対象は?額は?第1子が扶養外れると対象外も 2023年12月11日|朝日新聞デジタル)
この金額を調べていったら文部科学省のサイトにある、令和2年(2020年)4月から実施されている「高等教育の修学支援新制度」の「授業料・入学金のサポートは?」に記載されている内容と同じでした。
大学や短期大学だけじゃなく、高等専門学校(高専)や専門学校も対象になっています。
高等教育の修学支援新制度 給付型奨学金の支給拡大
さきほどの「高等教育の修学支援新制度」は、世帯年収380万円未満が目安で、入学金・授業料の減免と、返済不要の給付型奨学金の支給をセットで実施していますが、来年、令和6年(2024年)度からは対象を拡大し、子どもを3人以上扶養する多子世帯と私立校の理工農系学生に関して、年収の目安を約600万円までに拡大する事になっています。
東京都が所得に関係なく私立高校の授業料を2024年度以降、実質無償化する方針
ただ【多子世帯「大学無償化」】のニュースに先立って、12月5日、東京都の小池知事が「都内在住のすべての世帯に対して、所得に関係なく私立高校の授業料を2024年度以降、実質無償化する方針であること」を所信表明において明らかにしました。
これによって、都内の高校全てで授業料を実質無償化とする方針であることになるそうです。
東京都が先行してくれることで、この流れはいずれ全国に広がっていくだろうなと思っていて、少子化対策として(それが対策になるのかはわかりませんが)高校も大学もフィンランドのように無償化される気がします。
第1子が扶養を外れると、第2子と第3子は無償化の対象外!?!?
このニュースによると、第1子が大学を卒業して扶養を外れると、扶養している子どもが“2人”となり、第2子と第3子は無償化の対象外になるということです。
1人目だけが無償化されるので、教育費の支出はたしかに減りますが、だからって「子どもが2人の世帯がさらにもう1人!」も「子どもが1人の世帯がさらにもう2人!!」という考えにはならないですよね。。
なんか「児童手当が、2024年度から高校生も支給」のニュースに「おぉ〜〜!!!」と思っていたら、「高校生(16~18歳)の扶養控除を引き下げる方向」ってニュースが出てきて、実質の手取りは増えようですが、微々たる感じになって「なんかなぁ〜」と思ったのと、同じ感情になっていきました。。
多子世帯「大学無償化」に賛否両論
それゆえに、というかそれだけじゃなく、多子世帯「大学無償化」には賛否両論になっていますね。
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